世の中には偽物の食品、いわゆるコピー食品が溢れています。
そして今回紹介する「みりん風調味料」もそのうちの一つです。
この隠れた「風」に騙されてみりんを使っている気になっている人も多いですが、それは原材料も味も値段も全くの別物です。
みりん風調味料は添加物で構成されるみりんに似せたコピー品なので、本物のみりんを使っていない家庭は今すぐ本物に買い換えましょう。
目次
【1】本物の「みりん」と「みりん風」の違い
本物の「みりん」とは
まず、本物のみりんはお米とお酒が主原料になっています。
米麹でお酒を発酵させた日本を代表するシンプルな調味料です。
なので本物のみりんの原材料は以下のような表記になっています。
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みりんはアルコールが含まれているので、料理酒の代わりとしてコクを出すのに使ったり、自然な甘みが欲しい時、煮物などの肉づれを防止するなどの役割があります。
「みりん風」とは
一方、偽物のみりんの主原料はブドウ糖や水飴です。
そこに色々な添加物を付け加えて、まるでみりんのような味わいを作り出します。
もちろん発酵なんてしないし、砂糖に味がついてるくらいの代物です。
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こちらのみりん風調味料は相場が 円ほどで、みりんよりも安く消費者が手に取りやすいのが特徴です。
味はみりんより明らかに甘いです。
みりんの容量で入れてしまうと料理がかなり甘くなります。
【2】みりん風調味料に使われている添加物
みりん風とはよく考えたものだが、味はみりんと似ているものの肝心の原材料は多くの添加物が入っています。
① 主原料は水あめは遺伝子組み換え
水あめとはじゃがいもやとうもろこしなどのデンプンから作るのが一般的です。
間違いなくそのじゃがいもは粗悪なもので、遺伝子組み換えのものであると思っていてください。
② 添加物「酢酸」「酸味料」で発酵風
もちろん発酵なんて過程は踏んでいられないので、いかにも発酵したかのような酸味を加えます。
これで本物のみりんのように時間をかけて作った”風”にしてしまうのです。
また、酢酸などの添加物は日持ちをする目的で添加することが多く、みりん風調味料はなかなか腐りません。
③ アルコール1%と食塩で酒税から逃れる
みりん風調味料の誕生のきっかけにもなったのが、「酒税から逃れるためにはどうすべきか」だったのです。
本来のみりんは12%程度のアルコールを含んでいて、分類はアルコール類になり酒税法が適用されます。
なのでみりんメーカーはちゃんと税金を納めています。
みりん風はそんな厄介な酒税から逃れるため、酒税法が適用されないアルコール1%以下に食塩を混ぜお酒としては飲めないように「不可欠措置」を行ったのです。
だからみりん風調味料には余計な食塩が入っているのです。
④ 味がないので化学調味料を
みりん風調味料はこのままだと甘くてしょっぱいだけのコクのない調味料になってしまいます。
コクを出すのに使う調味料がきちんとその役目を担うように調味料(アミノ酸)を使用します。
このようにみりん風調味料は完成します。
使うなら本物のみりんを使え
みりん風調味料はたしかに本物のみりんよりも安価で大容量だからお得に感じるかもしれませんが、それでもその差はたった数百円程度です。
そこをケチって添加物もりもりの料理を作るか、ちょっといいみりんを使って体を労わるか。
私なら絶対後者を選びます。
ー参考文献ー
「食品のカラクリ」
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